Discord用に作ったスラッシュコマンド(ボット)の権限設定|解説・使用例

Bot Permissions (ボット権限)

General Permissions (一般的な権限)

  • Administrator
    説明: サーバーの全ての権限を付与します。この権限を持つボットは、他の全ての権限チェックをバイパスし、あらゆる操作が可能になります。
    例: サーバー管理用の統合管理ボット、バックアップボット。セキュリティリスクが高いため、信頼できるボットにのみ付与すべきです。
  • View Audit Log
    説明: サーバーの監査ログを閲覧できます。誰がいつ何をしたかの履歴を確認可能です。
    例: モデレーション支援ボット、サーバー活動記録ボット。メンバーのキック/バン、チャンネル作成、ロール変更などの履歴を追跡します。
  • Manage Server
    説明: サーバー名、地域、アイコンなどの基本設定を変更できます。サーバーの招待スプラッシュ画面やバニティURLも管理可能です。
    例: サーバー設定自動化ボット、定期的にサーバー情報を更新するボット。
  • Manage Roles
    説明: ロールの作成、編集、削除、メンバーへの割り当てが可能です。ただし、ボット自身のロールより上位のロールは操作できません。
    例: 自動ロール付与ボット、レベルアップシステムボット、反応ロールボット(リアクションでロールを付与)。
  • Manage Channels
    説明: チャンネルの作成、編集、削除、並び替えが可能です。カテゴリーの管理や権限設定の変更も含まれます。
    例: チケットシステムボット(サポート用チャンネルを動的に作成)、チャンネル整理ボット。
  • Kick Members
    説明: サーバーからメンバーを追放できます。追放されたメンバーは再度招待リンクから参加可能です。
    例: モデレーションボット、ルール違反者を一時的に除外するボット。自動キック機能付きのスパム対策ボット。
  • Ban Members
    説明: メンバーをサーバーから永久追放できます。バンされたメンバーは招待リンクからも参加できなくなります。
    例: アンチスパムボット、荒らし対策ボット。悪質なユーザーを自動的に検出してバンするセキュリティボット。
  • Create Instant Invite
    説明: サーバーやチャンネルへの招待リンクを生成できます。
    例: 招待管理ボット、特定条件下で自動的に招待リンクを生成・配布するボット。
  • Change Nickname
    説明: ボット自身のニックネームを変更できます。
    例: ステータス表示ボット(ニックネームにサーバー統計を表示)、音楽ボット(再生中の曲名を表示)。
  • Manage Nicknames
    説明: 他のメンバーのニックネームを変更できます。ボット自身のロールより下位のメンバーのみ対象です。
    例: ニックネーム管理ボット、認証システム(認証後にニックネームを設定)、ゲーム内名前同期ボット。
  • Manage Expressions
    説明: サーバーの絵文字、スタンプ、サウンドボードの管理(追加、編集、削除)ができます。
    例: カスタム絵文字管理ボット、他サーバーから絵文字をインポートするボット。
  • Create Expressions
    説明: 新しい絵文字、スタンプ、サウンドをサーバーに追加できます(削除や編集は不可)。
    例: 絵文字追加専用ボット、ユーザーのリクエストに応じて絵文字を作成するボット。
  • Manage Webhooks
    説明: Webhookの作成、編集、削除ができます。外部サービスとの連携に使用されます。
    例: 統合管理ボット、GitHub/Twitter連携ボット、ログ転送ボット。
  • View Channels
    説明: テキストチャンネルとボイスチャンネルを閲覧できます。この権限がないとチャンネル自体が見えません。
    例: ほぼ全てのボットに必要な基本権限。メッセージ読み取り、ユーザー管理などの前提条件となります。
  • Manage Events
    説明: サーバーイベントの編集、削除、参加状況の管理ができます。
    例: イベント管理ボット、コミュニティイベントを自動更新するボット。
  • Create Events
    説明: 新しいサーバーイベントを作成できます。
    例: スケジュール管理ボット、定期的なイベントを自動作成するボット(例:毎週のゲームナイト)。
  • Moderate Members
    説明: メンバーをタイムアウト(一時的にメッセージ送信や音声参加を制限)できます。
    例: モデレーションボット、警告システム付きボット。違反者を一定時間タイムアウトする自動処理ボット。
  • View Server Insights
    説明: サーバーの分析データ(メンバー増加率、アクティビティ統計など)を閲覧できます。
    例: 統計分析ボット、サーバー成長を追跡するダッシュボードボット。
  • View Server Subscription Insights
    説明: サーバーブースト(Nitroサブスクリプション)に関する統計情報を閲覧できます。
    例: サーバーブースト追跡ボット、ブースター特典管理ボット、収益分析ボット。

Text Permissions (テキスト権限)

  • Send Messages
    説明: テキストチャンネルでメッセージを送信できます。ボットの最も基本的な権限の一つです。
    例: チャットボット、通知ボット、コマンド応答ボット。ユーザーの質問に返答したり、自動メッセージを投稿します。
  • Create Public Threads
    説明: メッセージから公開スレッドを作成できます。全てのメンバーが閲覧・参加可能なスレッドです。
    例: サポートボット(質問ごとにスレッド作成)、ディスカッション整理ボット、トピック管理ボット。
  • Create Private Threads
    説明: プライベートスレッドを作成できます。招待されたメンバーのみが閲覧・参加できます。
    例: モデレーション用ボット(非公開での議論用)、VIP専用サポートボット、機密情報を扱うボット。
  • Send Messages in Threads
    説明: スレッド内でメッセージを送信できます。通常の「Send Messages」権限とは別に必要です。
    例: スレッド対応チャットボット、スレッド内での通知ボット、サポート対応ボット。
  • Send TTS Messages
    説明: テキスト読み上げ(Text-To-Speech)メッセージを送信できます。クライアントで音声として再生されます。
    例: アナウンスボット、緊急通知ボット。注意:乱用するとユーザー体験を損なうため慎重に使用すべきです。
  • Manage Messages
    説明: 他のユーザーのメッセージを削除したり、ピン留めできます。モデレーションに不可欠な権限です。
    例: モデレーションボット、スパム削除ボット、不適切コンテンツ自動削除ボット、チャット整理ボット。
  • Pin Messages
    説明: チャンネル内のメッセージをピン留めしたり、ピン留めを解除できます。
    例: 重要メッセージ管理ボット、アナウンスボット、ルールやFAQを自動でピン留めするボット。
  • Manage Threads
    説明: スレッドの名前変更、アーカイブ、ロック、削除ができます。自分が作成していないスレッドも管理可能です。
    例: スレッド整理ボット、モデレーションボット、古いスレッドを自動アーカイブするボット。
  • Embed Links
    説明: URLを埋め込み形式(プレビュー付き)で表示できます。リッチな情報表示が可能になります。
    例: ニュースボット、YouTube/Twitter連携ボット、リンクプレビュー機能付きボット。
  • Attach Files
    説明: 画像、動画、その他のファイルをアップロードできます。
    例: 画像生成ボット、ミームボット、ログをファイルとして出力するボット、スクリーンショット共有ボット。
  • Read Message History
    説明: 過去のメッセージ履歴を読み取れます。ボットが起動する前のメッセージも閲覧可能です。
    例: モデレーションボット(過去のメッセージを検索)、統計分析ボット、メッセージバックアップボット。
  • Mention Everyone
    説明: @everyone、@here、全てのロールにメンションできます。全メンバーに通知が届きます。
    例: アナウンスボット、緊急通知ボット。注意:乱用を防ぐため、信頼できるボットにのみ付与すべきです。
  • Use External Emojis
    説明: 他のサーバーのカスタム絵文字を使用できます。ボット自身がNitroを持っているような動作をします。
    例: リアクションボット、カスタム絵文字を多用するゲームボット、他サーバーの絵文字を引用するボット。
  • Use External Stickers
    説明: 他のサーバーのカスタムスタンプを使用できます。
    例: スタンプ送信機能付きボット、エンタメボット、自動リアクション機能を持つボット。
  • Add Reactions
    説明: メッセージに絵文字リアクションを追加できます。
    例: 投票ボット、リアクションロールボット、ゲーム機能(リアクションで選択肢を表示)、モデレーション補助ボット。
  • Use Slash Commands
    説明: スラッシュコマンド(/command形式)を実行できます。現代的なDiscordボットの標準インターフェースです。
    例: ほぼ全ての現代的なボット。音楽ボット(/play)、モデレーションボット(/ban)、ユーティリティボット。
  • Use Embedded Activities
    説明: Discord内蔵のアクティビティ(ゲームなど)を起動できます。
    例: ゲーム統合ボット、パーティーゲームボット、ボイスチャンネルでのアクティビティ起動ボット。
  • Use External Apps
    説明: 外部アプリケーションやインタラクティブなコンテンツを使用できます。
    例: サードパーティ統合ボット、インタラクティブダッシュボードを持つボット、外部サービス連携ボット。
  • Create Polls
    説明: チャンネル内で投票(poll)を作成できます。
    例: 投票ボット、コミュニティ意見収集ボット、イベント日程調整ボット、サーバー運営に関する投票を実施するボット。

Voice Permissions (音声権限)

  • Connect
    説明: ボイスチャンネルに接続できます。音声機能を持つボットの必須権限です。
    例: 音楽ボット、ボイスチャット記録ボット、通話参加者数をカウントするボット。この権限がないとボイスチャンネルに入れません。
  • Speak
    説明: ボイスチャンネルで音声を送信できます。音楽やTTS音声の再生に必要です。
    例: 音楽ボット、DJ ボット、音声読み上げボット、効果音再生ボット、ボイスチャット通知ボット。
  • Video
    説明: ボイスチャンネルでビデオストリーミングや画面共有ができます。
    例: 画面共有ボット、ビデオストリーミング統合ボット、監視カメラ配信ボット。※現在ボットでの実装例は限定的です。
  • Mute Members
    説明: ボイスチャンネル内のメンバーをサーバーミュートできます。対象メンバーは音声を送信できなくなります。
    例: モデレーションボット、会議管理ボット、自動ミュート機能付きボット(ルール違反時)、ゲーム用ボット(特定フェーズで発言制限)。
  • Deafen Members
    説明: メンバーをサーバースピーカーミュート(デフォン)にできます。対象メンバーは音声を聞くことも話すこともできなくなります。
    例: 高度なモデレーションボット、プライバシー保護機能付きボット、会議室管理ボット。
  • Move Members
    説明: メンバーを別のボイスチャンネルに移動させることができます。
    例: ボイスチャンネル管理ボット、ゲームマッチング用ボット(チーム分け)、会議室振り分けボット、AFK チャンネル移動ボット。
  • Use Voice Activity
    説明: 音声検出(Voice Activity Detection)を使用して発言できます。プッシュトゥトーク不要で自動的に音声を送信します。
    例: 音楽ボット、連続音声配信ボット。ほとんどの音声ボットに推奨される権限です。
  • Priority Speaker
    説明: 発言時に他のメンバーの音量を自動的に下げることができます(ダッキング効果)。
    例: アナウンスボット、DJ ボット、重要な通知を読み上げるボット、司会進行用ボット。
  • Request To Speak
    説明: ステージチャンネルで発言リクエストを送信できます。承認されるとスピーカーとして発言可能になります。
    例: ステージイベント管理ボット、Q&Aセッション用ボット、自動司会ボット。
  • Use Embedded Activities
    説明: ボイスチャンネル内でDiscord内蔵のアクティビティ(ゲームや共同視聴など)を起動できます。
    例: パーティーゲームボット、Watch Together 起動ボット、グループアクティビティ管理ボット。
  • Use Soundboard
    説明: サーバーのサウンドボード機能を使用して効果音を再生できます。
    例: 効果音ボット、エンタメボット、イベント演出用ボット、リアクション音声再生ボット。
  • Use External Sounds
    説明: 他のサーバーのカスタムサウンドを使用できます。ボット自身がNitroを持っているような動作をします。
    例: マルチサーバー対応の効果音ボット、豊富なサウンドライブラリを持つDJボット。
  • Set Voice Channel Status
    説明: ボイスチャンネルのステータステキストを設定できます。チャンネル名の下に表示される短いメッセージです。
    例: 音楽ボット(現在再生中の曲名を表示)、イベント管理ボット(進行状況を表示)、統計表示ボット(参加者数など)。

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